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書いた文章の記録1

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08 /14 2019
日本国際ポスター美術館
所蔵ポスター「あるある世界のスッゴイ!ポスター展」フライヤー

大垣の宝物(2019.8.4)

ヨーロッパに行ったことがある方は、街角に立っている「広告塔」を見たことがあるはずです。私もいくつか見ましたが、都市ごとに形が違い、比較するとおもしろいです。貼られるポスターの様子も都市ごとに違います。
また最初にワルシャワに行った時(2006年)は、街角には個人のデザイナーによる、いかにもポーランドらしい手描きイラストレーションによるポスターが多かったのに対し、最後に行った時(2014年)には大部分が大手広告代理店による、グローバルスタンタード的なものに入れ替わってしまったように感じられました。時間と共に様々なことも変化しているようです。

1997年、「現代フランスポスター展」の準備中、私はポスター美術館のボランティアに参加し始めました。フランスから届く大小の紙管。住所などのローマ字は達筆すぎて読めないのに大垣までちゃんと届き、ポスターを開くとおしゃれなインクの匂いがたちこめました。本当に貴重な経験でした。
倉庫でその開封と整理をし、作品に番号をふり「キーワード」をつけることが初めてのお手伝いでした。絵柄を見て「アヒル」などとキーワードをつけると、後々の、例えば「動物ポスター展」の時に展示作品として選ばれるという訳です。

その後、私もデザイナーとして外国のポスター展に応募したり、いくつかは入選したりしました。入選すると会場に展示されるので、その様子を見に行きました。やはりワルシャワ国際ポスタービエンナーレ、ラハティ国際ポスタートリエンナーレは別格で、世界中からデザイナーや関係者、地元の人や学生などの若い人が集まり素晴らしい場所でした。
そこでは、作品集やインターネットなどで顔を知っているデザイナーを何人も見かけました。みなさん誇らしげで個性を競い合っており朗らかでした。私は英語がうまくなかったので、たくさんは話せなかったのですが、みんなとても優しくて、そこにいられることが幸せでした。

美術館が所蔵している中で初期のポーランドのポスターはファンタジーでグロテスクな様子を描いたイラストレーションのものが多いです。今は軽いスケッチやタイポグラフィを自由に軽やかにレイアウトしたものが目にとまります。
フランスのポスターは一貫して色彩感覚がすごいです。どういう教育や環境でそうなるのでしょうか。描かれている内容は、彼らの話す言葉のように社会的で哲学的なものに触れられていることが多いです。
スイスのポスターは、スイスの国名が書体「ヘルベチカ」の名前の由来となっているように、文字によるデザイン(タイポグラフィ)に長けておりスマートです。
1枚のポスターには、本当に様々なものが含まれています。内容の主題もそうですが、使用される技術(アナログ→デジタル)のこと、作者のこと、その国の社会のこと、そのポスターを日本の大垣で見られること、重なった偶然も含めて鑑賞すればもっと味わい深くなるでしょう。

Tomoko Miyagawa

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