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日本国際ポスター美術館:メールマガジン12月号

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01 /01 2023
バトリさんは、挨拶をしたことはあるけど、その雰囲気は「精力的」といった感じだった。ポスターの絵も他のお仕事もみんな鮮やかですてき(語彙)。検索してみてね。
そしていつかポスター美術館にも見に来てね。

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*画像提供:日本国際ポスター美術館
*Image courtesy: Ogaki Poster Museum, Japan


「Summer Jazz Academy(サマージャズアカデミー)」(2016、120x180cm)
ミハル・バトリ Michal Batory(1959ー)

2012年のワルシャワ国際ポスタービエンナーレで、何種類かのビエンナーレ自体の告知ポスターのうちの1枚として、バトリのものがあった。それは、中心から外側へ向かってくるくると、何かが渦を巻いているもので、よく見ると、それは丸めた数十枚のポスターの束を真上から撮った写真だった。紫色のモノトーンの写真で、他のポスターと比べると、とてもシンプルで地味なようにも見えた。(広告塔百景参照)

ミハル・バトリはワルシャワから近いウッチ(Lodz)という街で生まれ育ち、ウッチの美術アカデミーを卒業し、パリに移住後も、ポーランドの劇場や出版社との仕事を多く行っている。
今回の「サマージャズアカデミー」はウッチ市で毎年行われているジャズイベントのポスターだ。ジャズには欠かせないサックスが傘の柄の形と重なっており青い空に浮かんでいる。「雨が降っても大丈夫」のような楽観的な印象を受ける。

たまたま2012年にはウッチも訪れたが、とても古いトラムやホテルのレトロ調のエレベーター、工場跡地にできた新しい商業施設(Manufaktura)や若者との出会いなど、新旧が交錯するいきいきとした印象の都市だった。

彼は初期からこれまでほぼ同じ画面構成を貫いている。それは画面の中心に写真のモンタージュが主役となるように配置し、それを引き立てるような全体の色彩計画と文字の配置だ。それぞれアイデアも色彩も鮮やかで、静かなのに饒舌な画面となっていて、見ていて飽きない。特に最近のものほど色彩がきれいで、フランス人のようにも感じられる。

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企画/山田信子(日本国際ポスター美術館ディレクター)
テキスト・ポーランド広告塔百景/宮川友子(グラフィックデザイナー、岐阜市立女子短期大学講師)
*メールマガジンご希望の方は下記アドレスまで「メールマガジン希望」とご連絡ください。
poster.ogaki2022@gmail.com

Tomoko Miyagawa

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