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日本国際ポスター美術館:メールマガジン1月号

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02 /01 2023
ポンゴフスキさんは、デザイン活動も、その宣伝もがんばっている人で、FBを見てるとよく出てくるので顔を見る機会が多いです。ご自身の作風は長い期間をかけていろいろ変わっています。
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*画像提供:日本国際ポスター美術館
*Image courtesy: Ogaki Poster Museum, Japan


「TANGO(タンゴ)」(2015、98×68cm)
アンジェイ・ポンゴフスキ Andrzej Pągowski(1953ー)

「タンゴ」は1964年にムロジェックという劇作家によって書かれた著名な演目である。このポスターは2015年、ワルシャワの北にあるオルシュティンという街の劇場で公演があった時のものだ。濃いベージュ色の背景に水色の文字で大きく“TANGO”とあり、手前の大きな4本のマッチ棒のイラストレーションが主役である。右下の文字列は監督、シナリオ、音楽、キャストなどの情報だ。
私は劇の内容を全く知らなかったので調べると、日本でも上演されたことがあるようだ(※1)。家族をモチーフにした不条理な悲喜劇で、“タンゴ”は劇の最後に出てくる重要な要素だが、物語の進行にはあまり関わってこない。
あらすじとしては、アルトゥールという1人の若い男性が主人公で、彼はルールを守って秩序のある家庭でありたいと願っているにもかかわらず他の家族がめちゃくちゃで、最後は婚約者にも裏切られ、彼はその浮気相手に殺されてしまう。それを元にこの絵を解読すると、寄り添っている2本の燃えガラは「他の家族」だろう。しかし真ん中で今まさに燃えている1本と、まだ燃えずに残っている1本の、どちらを主人公に例えるかは、この物語をどう捉えるかによる。
ポンゴフスキはポスナン国立高等美術学校で、このメールマガジンの第1回目のヴァルデマル・シヴィエジ氏に師事し、その後書籍や音楽、広告など、スタジオの仕事の傍ら画家としても活動を続けてきた。長い間に作風は様々に変わってきているが、多くのポスターでその描写力を生かした大人のいたずらや風刺のスパイスが強めに効いている。

注1 「TANGO」演出/長塚圭史、出演/森山未來ほか(2010、Bunkamuraシアターコクーン)
Andrzej Pągowski https://pagowski.pl/

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企画/山田信子(日本国際ポスター美術館ディレクター)
テキスト・ポーランド広告塔百景/宮川友子(グラフィックデザイナー、岐阜市立女子短期大学講師)
*メールマガジンご希望の方は下記アドレスまで「メールマガジン希望」とご連絡ください。
poster.ogaki2022@gmail.com

Tomoko Miyagawa

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